行財政改革は市民参加の方向性で

皆様、こんにちは。2/19から3/26まで約1か月間、船橋市議会が開催されました。この時期の議会は次年度の船橋のまちづくりの方針とそれを裏付ける予算について議論をします。

予算議会とも言われ、1年の中でも重要な議会です。市政執行方針の中で、介護、子供達のこと、市民参加に力を入れていくという方向性が示され、それを裏打ちするために過去最大の2000億円の予算が組まれます。歩道の問題、学校の耐震化、介護や保育などの福祉の課題、大切な予算も多くあります。

市民の皆様が納めた限りある財源を大切に、有効に使っていくために今回は船橋の行財政改革について一緒に考えてみたいと思います。

近年の行財政改革の取組はどうですか?

多くの先進国が福祉国家、国民国家を維持するために、持続的な財政運絵について苦心しています。我が国では800兆円、県は3兆円とも言われる借金を抱える中で、私達の足元はどうなのでしょうか。

船橋は東京に近いベットタウンとして、現役世代が多い傾向が続いてきました。したがって、福祉費用は少なく、納税者は多いという構造の中で比較的安定した財政運営を行ってきました。市全体の借金総額は3,128億円、市民1人あたりの借金の額を単純に計算すると50万円ほどで、他市と比べれば決して多くはない現状です。

しかし、子育てや医療介護などの社会保障関係経費や老朽化した公民館などの公共施設の長寿命化、道路・下水道などの都市基盤整備など課題は山積しています。

特に公共施設については、つくるだけでなく、維持管理に大変なお金がかかります。新しくつくることから賢く使うという発想の転換が必要です。

船橋市一般会計予算内訳の推移

※社会保障に関わる民生費は右肩上がり。学校耐震化や清掃工場・保健センターの老朽化により教育費・衛生費も増加傾向。

また、市のサービスの財源に赤字地方債といえる臨時財政対策債(H27年度約44億円(前年比△15億円)を使っています。

私は世の中には無駄なものは一つも無いと思います。しかし、優先順位は必要です。未来の世代に過大な負担は負わせるのは現役世代としてフェアではないと思います。

船橋市の借金残高内訳

※下水道普及率を急速に向上させている反面、下水道事業に関わる借金は過半近くを占める。赤字地方債も2割近い。

船橋の行財政改革というと職員、議員のことが気になります。

多くの市民の皆さんからも厳しいご指摘をいただています。まず事実を見てみましょう。船橋市の職員給与の平均は約44万円(前年比△6,000円)です。そして初任給は18万800円/月です。これをどう見るかについてはいろいろな意見があると思います。一方で安かろう悪かろうでは大変です。「給与に見合うだけ、こんなに働いています。むしろ安いくらいです。」と胸を張って言える職員さんが増えていくことのほうが、改革の方向性として大切なのではないでしょうか。

それから、こういったご意見が出る背景には役所の普段の対応にまだまだ課題を感じているということだと思います。市として「接遇日本一」というかたちで応接の改善を図っていますが、まだまだのようです。私も20代の時に公務員を6年間経験しました。知らず知らずのうちに、住民・国民こそが主権者であるということを忘れてしまい、上から目線になってしまうことがあります。しっかりと市民本位で改革改善のスピードをあげていかなくてはいけません。特に船橋では都心で活躍する多くの市民の皆さんの知恵と経験があります。これを参加により活かしていく方向性こそ市政発展の根本になるのではないでしょうか。

昨年は全国的に地方議会の不祥事が続きました。議会のコストカットも必要では?

不要不急の事業についてコストをかけないのは、議会といえども同様です。議会は聖域ではありません。議員定数や政務活動費のあり方についても見直しが必要だと思います。そして、その方向性は、いかに議会を活性化させるのかという視点から始めるべきです。

市役所や議会の働きがまだまだ不十分だとお感じになっている方は多いと思います。ですが、これらの本来の役割はパブリックです。公を切り刻めば、まわりまわって、市民の皆様に跳ね返ってくると思います。

特に選挙の前にだけ、市役所や議会のコストカットを触れ回り、対立と分断をあおる議論には危機感を覚えます。議会と市民の関係性がどうあるべきなのか、開かれた議会に向けてはどうするべきなのか、そのためには議員の人数や体制はどうあるべきなのかということを、市民の皆さんにも参加していただきながら、そもそも論からの議論こそ大切なのではないでしょうか。


つまがり事務所リレー日記

男性シニアサポーター

サラリーマンを卒業して8年。会社勤めのとき地元では知り合いはいませんでした。まして船橋で飲むことは一度もなかったものです。人生は血縁、地縁にはじまり、その次が学校、そして職場の縁と広がります。船橋都民にとってはこの4つの縁と地元とのつながりが希薄になってしまいます。

選挙の投票率にまちへの、政治への無関心さが現れています。高齢化社会に向けて、現役のときから、今までの縁は縁として大切にしながら、次の第5の縁つくりが大事です。特に高齢者は週7日、20年の余暇時間があります。趣味を見つけることも楽しいし、人生に張りをもたせるでしょう。

私は30年間無関心でいた船橋を、同志の方々と一緒に良くしていくことに生きがいを見出しています。一緒に船橋を良くしていきましょう。


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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」