令和元年第二回定例会を終えて~もっと当事者を見て~

議会は何をやっているのかな?という方も多いかと思います。市民の皆さんの意見や要望や意も議員さんに告げるのに有効なタイミングがあります。本会議や委員会が開かれる2週間以上前に議員さんたちに意見を寄せていただければ、私たちも質問の中で取り上げやすいです。

船橋で始まる行財政改革

さて9月の議会は昨年度の決算が中心に議論されますが、特に行財政改革レビューシート(https://www.city.funabashi.lg.jp/shisei/keikaku/005/p072249_d/fil/reviewsheet.pdf)が注目されたと思います。
私としても一般質問で取り上げました。また多くの委員会でも行改レビューについて取り上げて議論がされました。年間▲30億円という赤字が背景です。
行政サービスの削減や使用料の値上げといった、市民生活に直結することでもあります。
議会も執行部が決めたことと逃げずに、この負の再分配に対する責任を共有していくべきです。
そのためには一律的な値上げや他の自治体と比べて一律にカットするという考え方で市民への説明責任が果たせるのか考えていかなくてはならないと思います。

子供?障がい?何を優先するのか

私が行改レビューと通して市の行財政改革に関する姿勢について2つ大きな課題があると感じました。
まず1点は市として、何のために行うのか、何に優先順位を置いているのか現時点で市民に伝わっていないということです。
この事にお金をかけたい、この事を優先したいから、他の事業は我慢してというものでなければ、なかなか理解は得られないのではないでしょうか。
例えば、障がいと子どもたちのことに優先順位を置きます。ですので、~~の公共施設では値上げをします。でもこの事業は守りますといった事ではないでしょうか。
私が財政当局にいた時にシーリングというものが流行りました。前年度に比べて一律に何%予算を削減する案を行政の担当部局が考えて出すというものです。
行政は公平、中立という行動原理を持ちますのでメリハリは付きにくいです。本来削減や負担増ということは政治の責任で行うべきものです。

ひとり親家庭、難病を抱える人たちへの支援を縮減することには疑問を感じます。

ひとり親家庭への給付事業の削減

もう一つは行革レビューの文言も含めて非常に机上で作られた感が強く、削減対象となる障がい、ひとり親、各種団体などと充分にコミュニケーションを取っているのか、疑問に感じます。
特に今議会で私はひとり親家庭に対する市独自の給付事業の存続を訴えました。(https://funabashi.gijiroku.com/g07_Video_Search.asp  9月11日つまがり俊明16:52~25:54)
残念ながら廃止に対する執行部の強い意思のみが感じられる答弁でした。
他の議員さんからの質問に対しての答弁でも感じましたが、全般的にひとり親家庭への冷たさを感じました。
国では先般生活保護費における母子加算をもらいすぎだと減らしました。
かつてはひとり親家庭での精神的な負担なども考慮した加算だったようですが、経済的な視点のみで判断がされたようです。個人のわがままなのでしょうか?

当事者の顔は見えているのか?

望んで離婚したのではなく、DVや子供への虐待から逃れるために止むにやまれず離婚を選択せざるを得ないケースも後を絶ちません。
仕事をしながら子供の夕ご飯をつくるために早く帰宅する父子家庭のお父さん、障がいを抱えるお子さんの子育てをしながら地域へ貢献する社会的活動を続ける母子家庭のお母さん。
世代の差もあるのでしょうが、市の幹部の皆様の世代と異なり、私たちの世代では当たり前にひとり親家庭の当事者がいます。当事者の実情を知ることにまず心を砕いて欲しい。
当事者の顔が見えては情に流されるといった意見もあるかもしれませんが、当事者を目の前にしても説明できるような内容なのかどうなのかが問われていると思います。

次回の議会は11月18日~12月20日までが予定されています。一般質問では災害のことについて取り上げようと考えています。多くの皆さんのご意見を集める1か月としたいと思います。

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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」