和やかな雰囲気でやろうということで、子育てミーティングあらため子育てcaféとしました。緊急事態宣言解除が見えて来る中で、在宅勤務や学校休校からの切り替えというということもあり、今回は少数精鋭の人数で行いました。
6月から学校スタートが予想されます。学校再開に向けて皆さんが思うことをお話ししてもらいました。
1.子育てミーティング、オンライン会議での意見
(1)学校再開について
- 学校がはじまるにあたっては家の子供たちの大騒ぎが続いてお母さんたちも限界、子どもたちも学校に行って欲しいと思う反面心配もある
- 学校で対処をしても、対処しきれるのか、どうしようもない部分もあるのでは?と家庭でも対策を考えないといけないのかなと思う
- 2カ月学校がなかったのでちゃんと学校生活に戻れるか心配になる
- 6月4日から給食スタートに賛否がある。週1の登校日がはじまって学校へ行ってうれしそうに帰ってくる。
- いざ始まってみた時に、教室でどのような対処をしてくれるのか心配になる
- トイレ掃除や給食の配膳など、ウイルス対策をきちんと考えて欲しいと思う。
- どこかで誰かが感染した時に、感染した子供達がいじめられないようにすること、心のケアも必要
- 家庭や学校で、誰が悪いのではない、ということを教育や先生がたのフォローもしてほしい
- 長い休みがありすぎて、家の居心地がよくなり、不登校や学校不要と思う人が出てくるのでは?という心配もある
- 東京は小池さんが指示を出していた通り東京はステップを踏んでいく
- 第1ステップから2週おきに進む1週間に1回~3回。3時間で帰ってくるというパターンになる
- 順当いけば7月から給食はスタートとなる
- 1日3時間、クラスをパーテーション分けする、などの感染症対策をする
- 長い休みの間、大切なものは何かと思う時間が増え、家族の絆や大切なものを再確認することができた
- 一方で心配なのは、いきなり6月から世の中が動き出して、世の中の動きに体力が持たないのでは?と心配になる。これから暑くなってくにあたり体力的な面での心配がある。
- 登校日から徐々にスタートし、本人は早く学校に行きたい感じ。
- 中学生なので小さいお子さんや小学生に比べると感染リスクなどあまり心配しておらず、むしろ、一日もはやく当たり前に学校へ行って、当たり前に一日授業を受けてくる、そんな日が戻ることを願っている。
- 現実問題、ほぼ、半年遅れスタートになるので、学習格差などが心配になり、将来的に受験などに影響しないか、そちらを心配してしまっている。
(2)今後の職場の懇親会などはどうなるの?
- 飲食関係が悲鳴を上げているので、行ってあげたいなと思う。まずは家族で。
- 皆とワイワイしたいと思うが心配はある。会社関係の懇親会がはじまった場合、いままでのような行動をしていいのかどうか悩む
- 息抜きしたいし家族とならば食事もしたいと自分でバランスをとるしかないのかなと思う
- 行きたい気持ちもあるし悩むところでもある。家族で行くとは思う。お盆の時期になった時に親戚で集まっていいのかというのも考えないといけない
- 今の段階で10人以上、20人以上に招かれた場合に喜んで行けるかどうかと思うと悩ましい
- 懇親会などで集まらなければならない場合は、乾杯して1時間で解散など自分たちでルールを設けるしかない。
2.つまがり所感
参加した皆さんの明るい表情が印象的でした。一方で学校再開についてお母さん達の不安があることへの理解も必要だと感じました。現状は多くのご家庭で最も子供達と接していて、健康状況を気遣っている、病気にかかれば看病しているのがお母さん達です。(もっとお父さん達の子育てへの関わりは必要ですが事実としてはそうなっています。)
そういった背景からかパパ友とお話しする時とお母さん達とお話しする時とではギャップがあることを感じています。男女差というのもあるのかもしれません。
またお子さんやご家族の持病やご家族の仕事柄からも、学校再開への期待と感染への不安度ということが異なると感じています。個人差もあるでしょう。先日の読売KODOMO新聞に学校内での対策が分かり易く書いてありました(図は読売KODOMO新聞より)。
- 検温、手洗い、換気
- 三密回避(換気、机の間隔)
- 音楽や運動会や家庭科の調理実習はリスクが高い
- 都道府県をまたぐ校外学習や泊りがともなうものはリスクが高い
といった内容です。
最大限の感染予防策を行うことを前提として、次のことも感じています。
(1)生きていく上で0リスクは困難で、他のリスクとのバランスも考えていくべき
未知のウイルスであり予断は禁物ですが、一方で大人を介した感染が大きなリスクであり、新型コロナウイルスについて学校内での感染拡大は海外でもほとんど確認されていません。専門家会議の医師・研究者の個人としての見解としても次のような事が述べられています。
ポイントとしては、
- 学校や保育施設の閉鎖は流行阻止効果に乏しく、逆にCOVID-19死亡率を高める可能性がある
- COVID-19は、同じパンデミックを起こす呼吸器感染であるインフルエンザとは異なる部分があることが分かってきている。
- 教育・保育・療育・医療福祉施設等の閉鎖が子どもの心身を脅かしている
- 学校閉鎖は、単に子ども達の教育の機会を奪うだけではなく、屋外活動や社会的交流が減少することとも相まって、子どもを抑うつ傾向に陥らせている
ご異論もあると思いますので、その際には根拠とされる専門とする研究者の方のご意見を添えていただけたらと思います。
(2)多様な学びの選択肢をつくる方向へ
感染予防に対する価値観も違いますし、生徒が一律に登校し、一斉に授業を受ける形について見直す時期に来ているのではないでしょうか。教育の目的は「逞しく生きていく力を付ける」ということにあると思います。
そのためには子供達の特性や個性を引き出していく教育というものが必要ではないでしょうか。社会自体がこれだけ変化をしていく時代であり、インターネットを通して世界から知識は集められる時代です。
今回を機会に一律40人対面での授業形態、毎日登校するということの見直しの検討を提案していきたいと思います。不登校のお子さんに対しても、「登校すること」自体を一律に最終的なゴールにすることを止めました(昨年の文科省通知)。
今回オンライン教育に関する私立の学校との差も明らかになりましたが、そもそもオンライン教育のほうが学び易い特性を持っている子もいます。もちろん、リアルで皆と一緒でないと勉強が進まない子もいます。
いわゆる「落ちこぼれ」そしてそれとは逆の状態を表す「浮きこぼれ」のお子さんにも細やかな対応が必要ではないでしょうか。集団生活に馴染まないけれども能力や才能がある子もいます。
私は介護や福祉の世界の考え方が参考になると思います。利用者本位や多様な選択肢をつくるということです。これらの世界では一人ひとりに支援の計画を立て、その人に合った形で在宅支援だったり、通所してもらったり、入所してもらいます。
これしか無いということは無いと思います。手間はかかると思いますが、子供達の幸せのためだけでなく、少子化の時代であり、社会全体のためにもますます大切な事です。
(3)所感のまとめ
人は生まれながらにそれぞれ個性があります。血がつながった親子や兄弟ですら、年齢と共に価値観も異なっていくと思います。家族以外であれば尚更です。コロナ禍を経て感じるのは、その人自身や家族の持病、仕事柄によって、新しい生活様式への適否はだいぶ異なります。
それぞれの背景をお互いが伝え、理解し合い、折り合いを付けることが大切になると思います。自分も含めて人は誰もが偏っています。分断を加速するのではなく、中間を求める努力をしていきたいと思います。
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