皆様こんにちは。衆議院が解散される報道も出ています。9月の市議会定例会の真最中ですが、市内の選挙にかかる1.5億円ほどの追加の補正予算も準備中です。今回は社会保障や税のことを一緒に考えたいと思います。
なぜ社会保障が大事だと思うのですか?
私のある親族は障がいがありつつ、フルタイムで働いています。また昨年、私は重度の骨折をしましたが、進歩する医療と公的保険のおかげで、安心して治療を受けられました。
共働きですので、子供達は保育園や放課後ルームにお世話になっています。人はあらゆる人生のステージでお互いに支え合いを必要としているのではないでしょうか。
税や保険料って何でしょう?
逆に税や保険料の無い世界を想像してみませんか。究極の自由はありますが、無政府、弱肉強食の世界なのではないでしょうか。
私たちは人間です。経済と人間性が調和した人間らしい世界をつくるために、税や保険料があり、社会保障をはじめとした公的インフラがあるのではないでしょうか。
これによって経済力の差があっても公平に、医療、介護、保育、教育、福祉を誰もが受けられるではないでしょうか。
でも税金は嫌ですよね。払い過ぎている。
私も一個人としてはそう思います。ですが、かつて総務省の地方財政・税務の部署にいた経験からすると、国も自治体も財政は火の車です。
国民1人あたりで国では700万円、自治体全体で200万円ほどの借金をしています。債務を国内で消費していますので、ただちにデフォルトの危険性は低いのですが、未来の世代の可能性を先喰いしながらなんとか運営しているのが実態です。
でも船橋はお金持ちですよね。
船橋市は普通会計・特別会計などをあわせると3,500億円と鳥取県の普通会計に匹敵する予算を持ちます。また市民一人当たりの借金は23万5千円と他の自治体に比べれば低いです。
ただ厳しいのは船橋も例外ではなく、平成22年までに350人の職員の定員カットや55才以上の昇給停止など、人件費の行政改革を行いながらなんとか運営してきました。
国や県にお金を求めては?
むしろ今、私たちの船橋市には他の自治体にかわって負担を求められています。交付税が足りないため、H29 年度は60億円(H28年は48億円)の赤字地方債を起こさなければなりません。
また、地方には良いのでしょうが、ふるさと納税によって市内から地方に2.1億円の税収が流出しています。
行政に工夫が必要では?
市内の社会保障関係費である民生費はH29 年896億円と5年前より+159億円となっています。限られた財源の中で福祉も工夫が必要なのは事実。
例えば、障がい者グループホームについて、船橋市は国以上の厳しい規制をかけています。もっと中古住宅を活用できるようにすれば、税金も安く、入居する人の家賃も安くなります。
また、働ける人は働き、より大変な人に福祉をという考え方も大事です。今年、船橋市高根町に「わーくはぴねす農園」ができました。これは私も関わってきましたが、民間企業により障がい者・シルバーの約100人の雇用創出につなげました。さらなる進展のためには中央集権ではなく地域が自由に活動できる環境こそ必要だと思います。
工夫すれば増税しなくてもいい?
そうであればいいのですが、未来の子供たちのことを考えれば、どうなのでしょうか?消費税単体ではなく税のベストミックスを考える必要がありますし、税の使い道や税を委ねるに足りる公共なのかということもあると思います。
公共の信頼性を回復するためにはどこかで誰かが決めるのではなく、有権者に参加しやすい門戸を開き一緒になって取り組んでいくことが遠回りなようで近道ではないでしょうか。
10/20(金)19時~つまがり俊明ミニ議会報告会in津田沼のご案内
テーマ:市議会の現場と社会保障と税の未来
場所:船橋市東部公民館第2集会室
住所:前原西2-21-21(JR津田沼駅徒歩3分)
構成:
19:00~19:45 テーマに沿ってトーク・質疑
19:45~20:30 フリートーク
申込み: 飛び入り参加、途中参加も大歓迎です。準備の関係上、お問い合わせページに記載の連絡先より事前にご連絡いただけると幸いです。
つまがり事務所リレー日記~つまがり本人~
かつて私が学んだ松下幸之助翁の言葉に「善政競争」というものがあります。それは揚げ足取りや不当な批判ではなく、健全な批判に基づく、「こっちのほうが世のため人のためになる、より良い政策・ビジョンだよ」という、お互いに良いものを出し合って競争をしていくべきだということです。
今、グローバル化が進む中で世界と地域の距離はますます近くなっています。その一方で地域のコミュニティが薄れ必要以上に自己責任社会、高度不信社会が進展しているように感じます。
学校ではいじめ、家庭ではDV、職場ではパワハラ、様々な声やご相談を地域でいただきます。誰もが余裕がなく弱い者がさらに弱い者を叩くような風潮があるように危惧します。
私たちの子供たち、孫たちの世代がお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、こういう社会を残してくれてありがとうと言ってもらえるように、共に生きる社会を目指していきませんか。
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