船橋でも待ったなしです!「船橋の児童虐待と児童相談所新設」

政策の優先順位を子ども達へ

連日、野田市で起きた児童虐待に関するニュースが続いています。皆様さんも胸を痛めていらっしゃるのではないでしょうか?

今、議会の中で児童相談所の設置が一段と話題になっています。船橋での児童虐待については、まず市の家庭児童相談室が対応し、より専門的、困難なケースについて千葉県市川児童相談所が役割を担っています。

船橋市が中核市になる2003年頃から児童相談所を市独自で持つかどうか、長年議論があったと聞いています。

※児童虐待の相談件数とともに市へのDV相談も増加傾向にあります。

今回船橋市長から2025年設置を目指したい、場所は南船橋駅前の土地を候補とするということが明らかにされました。

ランニングコストだけで年間10億円を越える新たな負担となり、心理や社会福祉に関する専門家の育成も一朝一夕にはいかないという課題もあります。

2018年にさいたま市が新設した「あいぱれっと」。廃校の跡地を利用し、児童相談所と共に子育ての総合的な支援機能を設けている。(図はさいたま市公式WEBから)

児童相談所は虐待だけでなく、障がいや非行や不登校など様々な子育てに関する専門的な相談に対応しています。

密室において虐待のリスクが高まると言われています。社会的に孤立しがちな親子、様々な困難を抱える親子が増える傾向にある中で、市内でも虐待に関する相談件数は右肩上がりです。○/○の市議会の質疑の中で私も取り上げました。

任期最後の議会での質疑

2/28の市議会の質疑で取り上げました。

  1. DVと子どもの虐待は密接な関係にあり基本計画を定めさらにDV防止対策を進めるべき
  2. 虐待されている子ども達を保護する受け皿(里親、集団的な里親)の育成が急務
  3. 市民の皆さんと関心を高める必要性
  4. 心理などの専門職の育成を急ぐべき

といった内容です。

船橋市長からも、「無限の可能性を秘めている子ども達が不幸な環境によってその可能性を失われる、まして命に係わるような事が決してあってはいけない」といった趣旨の答弁がありました。

限られた財源の中で2019、2020年と集中的に行政改革も行っていかなくてはいけない状況にありますが、政策の優先順位の中心は子ども達にあるべきです。

子ども達は親御さんの宝だけでなく、まち全体の宝です。机上の論理よりも現実に起きていることをもとに実践をしていくべきだと思います。皆さんはどうお考えになりますか?

多くの市内外の皆様からのご意見に基づいた、任期最後の質疑を終えることができました。心より感謝を申し上げたいと思います。

「虐待を受けた子ども達を養護・保護する現場からの声」 

旧知の里親型のファミリーホーム(虐待を受けた保護が必要なお子さん達5、6人を里親さん達の家庭に預かる。大人も子どもも複数であり、お互いが煮詰まり過ぎない豊かな社会性を身に付けることが期待されています。)を行っている方からお話を聞きました。

Q 現場から見て、児童虐待の現状をどう感じていますか。

→ 児童相談所はいっぱいいっぱい。市川や千葉市などの児童相談所から虐待を受けている子どもを一時的に預かってくれというのは頻繁。緊急のことが多いのでその子の背景すらよくわからないほど。ともかく子ども達の命を守ることで精一杯。

Q 現場の実情がなかなか伝わりませんね。

→ 都会では虐待を受けた保護が必要な子ども達が溢れ、一方で地方では過疎が進み学校が閉鎖される。どこかおかしいのではないか。子ども達がまちの宝であるという意識になっていって欲しい。

Q 行政がちゃんと対応しろ、親をもっと罰するべき。という報道ばかりです。私達もどこか他人事になってしまっていたのかも…

→ 社会性の問題。1人1人が自分だけ良ければ良いということになっていませんか?少子化の時代の中で産んでくれるだけで貴重ですよね。どんな背景で産んだって良いんです。子どもは親がまず見るべきだけれども、育てられなければ預ければ良い。親に助けが必要な時に支えてあげなくては、子どもが悲しいめを見る。周りも親に求めすぎてはいけない。子どもは大人に育てられるが、大きくなってからは自分で大きくなったという顔をしているでしょ。それで良いんです。人間そうやって自立していくものです。子どもを地域や社会全体で育てること自体を義務化していくべきでは?

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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」