4月10日「新型コロナウイルスに係る緊急事態宣言の発出に伴う緊急要望」を市長に提出

本日13時半に新型コロナウイルスに関して緊急要望を、私どもの会派代表神田ひろえい元議長から松戸とおる市長に提出しました。私たち市民民主連合の8人の議員の意見をとりまとめたものです。
今後も市民の皆さんの声をしっかりと受け止め、皆さんと共に感染拡大防止と社会生活の維持に頑張って参ります。
いつでもご意見をお待ちしております。

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令和2年4月10日

船橋市長 松戸徹 様 
市 民 民 主 連 合
会派代表 神田ひろえい

新型コロナウイルスに係る緊急事態宣言の発出に伴う緊急要望

船橋市では令和2年3月1日に1例目の感染が確認、4月9日現在で39例の感染が確認され、千葉県内で最も感染者数が多くなっています。さらには東庄町にある船橋市の障害者福祉施設である北総育成園では100人を越える集団感染が生じています。

こうした中で4月7日、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発令され、船橋市も当該宣言の対象区域とされました。

感染拡大を受けて、市民の不安の声も増しています。本来であれば議会や委員会を通じて、会派横断的に議論すべき内容でもありますが、外出自粛を要請されている中で現実的ではありません。また市も日々の対策に追われており、市民の声を細やかに聞いていく対応まで手が回らない現状にあると思います。

 私達市民民主連合は、地域に暮らす者として市民の皆様等から日常的に伺う意見・要望を次のとおり取りまとめました。緊急時ではありますが、これらの意見・要望に充分配慮いただき、今後の新型コロナウイルス対策を実施いただきたく提出します。

1、健康福祉などの分野

【医療・介護】
・現場を支える医療従事者、介護従事者、福祉従事者を励ますような精神的な支援を含め、医療、福祉施設への物資支援および資金給付など現場の意見を聞いて必要なサポートを図ること。
・軽症以上の方々の受け入れ医療機関、ベッドの確保について県の方針を確認しながら迅速な対応を行うこと。
・市内の軽症者に対する医療機関以外の受け入れ先施設の確保のため、医療機関以外の市内施設の調査や借り上げ可能施設数を早急に調査し、必要となる財源について国と県に迅速かつ切実な思いを持って支援を求めること。
・医療現場の人材確保は急務であるが、実状難しい状況も踏まえ、まず現場の業務環境を支え、医療関係者の適切な休息と不安解消を行い、集中して診療・医療業務に臨める環境を確保する必要がある。感染予防策等を行う為の医療機関への財源補助や、超過勤務をせざるを負えない関係者への補償、医療関係者が現場で安心して勤務する為の家庭、家族への配慮として、子供の預かりや親世代の介護対応などへの措置、家族への感染予防等の為の宿泊対応等を行った場合の補助など、市内医療機関を守る対策を市として検討し実施すること。
・医療崩壊を来さないために、関係者が医療に注力できる、最前線で立ち向かうという気概を持っていただける為の関連の対策で医療現場が息切れしないようにすること。応援のメッセージを出すなどの多様な対策を検討して頂きたい。
・新型コロナウイルス感染症関連のみではなく、日頃必要とされる医療現場の確保も細心の配慮をすること。
・帰国者・接触者相談センターが検査機能を有する病院ではなくクリニックを紹介することにより、クリニックに発熱者が殺到してしまっているのではないか。PCR検査のハードルが高くなっていることを危惧する。これらに対応するため保健所の人員の拡充をすること。
・船橋市立医療センターなど船橋市に限らない広域的な役割を担っている病院があり、必要に応じて国や県に支援を求めるべきである。また、いわゆるトリアージの状況になった時に、市民と市民以外とで扱いは異なってはいけないと思うが、現場の判断に委ねるのではなく事前に市の姿勢を明確に示すこと。
・クリニックから感染者が出たというような根拠の無い風評被害が起こっている。職員への悪影響は大きく、市としてそういったことを許さないという姿勢を示すこと。
・現在、介護事業所間では新型コロナウイルス対策に関して温度差がある。そこで「コロナ対策に何をしているかの」アンケートを実施するとともに、結果についての事業者間の共有を行い、意識改革を図ること。
・高齢者デイサービスについても機能訓練をはじめ自粛可能な利用があるのか否か、検討を図るための利用者向けのアンケート調査を検討すること。

【障害者施策】
・集団感染が発生してしまった障害者入所施設の北総育成園について県内福祉団体、国、県と充分な連携・協力のもとに支援をすること。また本件で得た知見を、他の障害者入所施設はもとより特別養護老人ホームをはじめ高齢者入所施設と共有し、今後の予防策に活かすこと。
・放課後デイサービスでは休校前よりも密度が高くなっている。特別支援学校や支援学級の人的リソースを活用した支援の在り方を検討すること。

【生活支援】
・新型コロナウイルス感染症の拡大と緊急事態宣言が発令されたことにより、経済状況が不安定な世帯が急増している状況を踏まえて市は速やかにかつ手厚く支援をすること
・ひとり親世帯の生活を支援するために、児童扶養手当の加算を検討すること。
・生活困窮者に対し国や県の動向も踏まえつつ現金給付など市独自の支援を検討すること。
・市民税や利用料、使用料については新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減った世帯については支払いの猶予又は減免を行うこと
・今後減収により家賃滞納があり立ち退きなども求められかねないため、公的な住宅支援の準備をすること。

【保育】
・保育園の休業はできる限り避けること。登園自粛要請はやむを得ないとしても過度な要請は行わないこと。
・4月8日以降から月末までの間、過半日数、登園を自粛した場合、保育料を免除することを要望する。不可能であれば、登園日数に応じて、日割りで保育料の支払いを要望する。
・認証、認可外保育については登園自粛要請をされた上に、保育料は減免、返金されない。認可保育所は減免、返金されるものと比べて不公平感があるとともに自粛要請という政策効果を充分に上げるためにも、認可保育園と同様の扱いを検討すること。
・求職中の3ヶ月だけの保育認定であり、登園自粛となると、またこの事態で求職活動が難しい。3ヶ月の期間を柔軟に延長してもらえないかとの相談を受けています。市からは現在は延長を考えていないとの回答が来ていますので再考を検討いただきたい。
・この先休園や自粛が長引く中で、保育園の運営費補助金などの減額がないように目配りすること。社員も動揺しており、お金が無ければ保育園でも倒産せざるを得ない。

【DV、児童虐待対策】
・外出自粛が求められ多くの市民が家庭で過ごす時間が長くなっている。新型コロナウイルス感染症の拡大、経済や失業への不安でストレスが増している。こうした状況を国連機関やWHOはDV(ドメスティックバイオレンス)が増加することを懸念している。市としてもDV対策について万全を期すとともに、児童虐待防止についてもより一層の取り組みを行うこと
・DVや児童虐待について洗い出すのは難しいものの、ここ一年、数年でグレーだと思われる世帯に関して抑止の意味合いになるようなアクションを検討すること。

2、学校・放課後ルーム

【学校】
・大型連休まで、休校になるため、児童の学力低下が懸念される。授業再開となった場合は、休み含めて、可能な限り授業を実施すること。
・長期化に備えて、オンライン授業の導入を要望する。但し、家庭環境などにより格差が生じる可能性があり、原則は、対面での授業であり、あくまでも新型コロナ感染が長期化した場合、また、今後発生が予想される災害時に、長期休校となった場合とすること。
・ICT、リモート学習の推進と家庭の通信環境や機材の支援を図ること。
・新型コロナウイルスの影響による、学校側の全ての対応が遅かったように思う。保護者や関係者が混乱しないよう適切で速やかな対応を求める。
・今後どのような状態になれば開校するのかの基準を可能な範囲で前もって示すこと。また開校などの判断にあたっては東京都をはじめ周辺自治体の状況把握を迅速に行い機動的に対応すること。
・緊急事態宣言による臨時休業が延長され、その間の登校日もなくなった。長期間の休業において、市教委が生徒の生活状況や学習状況を把握し、生活リズムや学習習慣を維持に努めること。

【放課後ルーム】
・船橋市では、放課後ルームの利用可能な家庭は、
①医療従事者や社会機能を維持するために、就業を継続することが必要な方。
②ひとり親家庭等で仕事を休むことが困難な方
などだが、勤務先の調整等により休むことができない等の方にも柔軟な対応をすること。
・感染から身を守るためには、登所自粛が望ましいのだが、市として放課後ルームへの登所自粛を要請する場合は、月半ばからの登所自粛でも、育成料を無料にすること。不可能であれば、登所日数に応じて、日割りで育成料の支払いをすること。
・放課後ルーム職員は、疲弊しておりモチベーションが上がるような待遇改善を強く要望する。
・今のままでは、放課後ルーム職員への加重勤務が続き、学童保育現場が崩壊してしまうため。千葉市で実施している学校開放を参考にして、
①学校開放は、教職員担当 
②放課後ルーム等は、放課後ルーム職員、ふなっこ職員担当
での実施を行うこと。
(事例)
学校開放 教室を開放 8:00~14:30
放課後ルーム、臨時放課後ルーム 14:30~19:00
・学校開放が困難な場合は、学校教職員を放課後ルームの現場に派遣すること。ルーム側からの要望を待つことなく、例えば、各ルームに午前2名、午後2名を機械的に応援を出すなどのルームへの人的支援を行うこと。
・放課後ルームの休業はできる限り避けること。登所自粛要請はやむを得ないとしても過度な要請は行わないこと。放課後ルームは児童ホームの職員の応援や教室を解放するなどして3密の状態を作らないこと。

3、経済分野

・新型コロナウイルスで売り上げ減などの影響を受けている市内の中小企業向けの経営支援策として、臨時休業の間、売り上げがなくても毎月掛かる家賃または光熱費等の固定費にかかる費用について、事業者存続のため一部助成するなど救済支援していただきたい。
・都内23区の新型コロナ関連の中小企業支援の事例として、新型コロナ感染以外の通常の融資において、利息のみの支払いになっているため、金融機関から融資を渋られたとのことである。電話での融資相談では、融資が受けられるとのことだったが、実際に融資を
受ける窓口では、融資を渋られたとのことである。中小企業事業者への貸し渋りが起きないよう、金融機関に指導することを要望する
・本来休業に伴う補償については国が行うべきものであるが、国の動向も踏まえつつ御殿場市などを参考に休業飲食店への補償を検討できないか。
・船橋市で手続きできる特別貸与や緊急小口等の制度一覧を、市のHPのトップのリンク先等に設置するなど分かり易く周知をすること。併せてオンライン申請の推進を図ること。

4、消防・防犯分野

【消防】
・市内で新型コロナウイルス感染症が拡大すると、医療機関への救急搬送件数増加が見込まれる。遅滞なく円滑でスムーズに傷病者を搬送するためにも転院搬送に特化した救急隊や非常用救急車を効率よく運用すること。
・新型コロナウイルス感染症患者を救急搬送する際には2次感染を防ぐためにも、使用した救急車両、資機材の消毒を行うこと、また、業務にあたる消防吏員へ感染が広がらないよう十分な対策と必要な資材の確保を図ること。

【防犯】
・防犯パトロールカーについてですが、現在市内では防災無線による外出自粛の放送が流れていますが、防犯パトロールカーなども活用し、市内の隅々までアナウンスを行なって感染予防や外出自粛への気運醸成を図ること。

5、その他

【市民対応、情報公開】
・市のさらなる積極的な情報発信とともに議会や市民の声を充分に把握すること
・新型コロナウイルスの影響による支援全般についてワンストップで相談ができる専用相談窓口の設置を図ること。
・感染が確認された市町村や民間企業では、積極的な情報公開による感染拡大防止と誹謗中傷や風評被害のおそれのはざまで、どこまで公開するべきなのか、判断に迷っている。公開のガイドラインやQ&Aや事例集など検討する素材を提供するよう国や県に働きかけること。

【公園など公共空間の利用】
・緊急事態宣言が発出される当日に、小室運動公園には高齢者が40人ほど集まってパークゴルフを行っていた。各団体には利用自粛要請を行なっていた。その一方、校庭や公園において数人で集まっている児童生徒が注意を受けている。市民に混乱の無いように一定の基準を部局横断的に示して欲しい。

【マスクなどの配布】
・マスクの配布については医療機関などを優先した上で、保育園や福祉施設に対して、入所者や職員の健康を守るためにマスクや消毒液など必要な資材を配布・支給すること。

【ネットカフェなど三密の恐れのある民間施設】
・ネットカフェは衛生上に課題を抱えているところもあり、従業員からも不安の声が聞こえている。営業自粛要請をはじめ何らかの改善措置をすること。

【青少年相談員などのボランティア活動】
・安心に活動できる、参加者も安心して事業に参加できる環境になるまで活動を中止とする事と、活動再開となる指標を定めること。ワクチンができるまで、新型コロナに効く薬が開発・実用化されるまで、市内の感染者が一週間出てこなくなるまで等、具体的な指標を示すこと。現状では先が見えず、いつも活動再開できるように臨戦状態でいることを強いられ正直疲弊している。市がしっかりとリードすること。

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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」