熊本県での震災ボランティア経験を通して

4月14日より熊本・大分地域で最大震度6、7といった大きな地震がありました。被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。私も何かできないかということで、GWに熊本にボランティアに行ってきました。今回はそのレポートです。

片道1,200キロを陸路で

急遽GW中に陸路1,200キロ片道約15時間を7人で交代交代運転しながら熊本に向かいました。熊本市ではボランティアがあふれて割り振れない状況という報道もありました。

私たちは知人の縁もあり、鉄道も寸断されている阿蘇地域へ向かい、阿蘇地域にある観光いちご農園の復興支援のお手伝いをしました。阿蘇地域、事業支援のボランティアはまったく手つかずでした。

報道は断片であり実際に現地現場に行ってみて初めて実情も見えてきます。阿蘇地域は観光や農業で経済がまわっていることもあり、この地域で住み続けるためには、住まいの再建と同時に仕事の再建も進めていかなければいけません。

人とのつながりそのものが大きな支援

「何が今一番、必要なのかは一概に言えない。被災の内容も必要なものも人それぞれ」「ボランティアと現地の方々が作業を通じてつながる人間関係そのものが支援である。」といった被災地の方の言葉が印象的でした。私達が行った作業そのもの以外にも、ボランティアを通して熊本の良さを知ってもらうこと、現地で今何が起きているのかということを伝えることも被災地の支援につながります。

今回わずか数日のボランティア活動でしたが、観光いちご農園とのご縁や7人のボランティアの仲間との日頃の付き合いがあったからこそ、迅速に現地入りができました。日頃の人間関係の積み上げの延長線上に被災地支援というものがあるということを実感しました。

つまがりの考え「自分の周りを整えながら共助・公助を」

道路は寸断されていたところもありましたが復興支援が非常に早い様子でした。被災2週間後でしたがコンビニも商品がそろっており、道路網がきちんと機能することの大切さを感じます。船橋市内にも緊急輸送道路といわれる、非常時の物資の供給などを担う重要路線があります。しかし、道路の周辺の建物が倒壊しては立派な道路網も役に立ちません。

市内の緊急輸送道路周辺の建物の耐震診断や耐震化はまだまだです。これはしっかりと力を入れていなかなければいけません。次に今回自治体間の直接支援が大変有効であったことが確認できました。首長や議員同士が直接やりとりをする事で必要な支援を効果的にスピーディに行えたとも聞いています。首都圏以外の自治体関係者と日頃の付き合いを重ねていくことが首長・議員にも問われています。そして最後に、私達1人1人の日頃の備えをしていくことです。公共機関の助けは被害の大きな限られたところに集中せざるを得ません。水や食料は3日分ご自宅にあるのか、避難所はどこなのかなどあらためて自らの身はまず自らが守る。その上で周りを助けることを心掛けたいものです。


つまがり事務所リレー日記

熊本地震で感じたこと

先日の4月28日より5月1日まで、私は地元の船橋の有志の呼びかけにより熊本の災害復旧のボランティアに参加してきました。私は仕事柄、熊本での仕事の取引があって土地勘もあり、今回の呼びかけの相談を受け、ふたつ返事でOKしました。

運転手を交代しながら15時間を掛けてクルマで現地入りしてみると、直下型大地震の被害の凄まじさを目の当たりにしました。

自分としては、直下型地震の震源地を間近で見るのは今回が初めてで、生活インフラが壊滅的な被害を受ける理由や、多くの家屋や災害避難所として使用される公的な施設さえも使用出来なくなる状況がどういうものなのか、現地に足を運ぶことによって理解が深まりました。

直下型地震というものは地盤ごと大きくズレるのです。特に震源地付近では地盤がズレたことによって地割れや土砂崩れ、そして今まで平坦な土地だったところが上下で数10センチの落差も発生していた箇所が散見されました。これが直下型地震の本当の恐ろしいところなのでしょう。

ボランティアを終えて帰路についている道中、こういった直下型地震が関東で発生した場合を想定して色々とシュミレーションしてみました。東日本大震災を経験した日本は、災害における初動活動が飛躍的に改善されました。災害復旧の為に全国各地から自衛隊員が派遣され、そして被災地の治安維持の為に全国各地の警察官が現地入りしてパトロール活動を行い、そして生活救援物資は驚くほど短期間で被災地に届けられておりました。

ただし一番の問題は、このような直下型地震が起きると頑丈なはずの鉄筋で出来た建物ですら地割れで崩壊してしまう為、避難場所が圧倒的に不足します。そして風呂やトイレに使用する生活用水の供給も圧倒的に不足します。熊本在住の方々は皆同じことを口にしてました。「今まで経験をしたことが無い規模の地震だ」と。もしや起きるかもしれない災害はすべて想定外の規模になるものと前提のうえで、私は民間人としての立場から出来る範囲のところと私なりの視点から船橋が災害に強い街作りを提案していきたいと思っております。

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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」