耐震シェルターと民間の災害協力井戸

9月1日は防災の日ですね。今から93年前の1923年(大正12年)9月1日に関東大震災が発生し、10万人以上の死者・行方不明者が出ました。

首都直下型地震はいつ来てもおかしくないと言われています。私自身も被災直後の熊本阿蘇地域でボランティア活動をしてきました。そこで見たのは、多くのつぶれた家と水の確保に困る人々の姿でした。防災への意識をあらためて高めていきたいものです。

耐震シェルター

熊本・大分の地震では倒壊した家の件数が過去最大規模とも言われています。特に昭和56年より前に作られた旧耐震基準の家が大きな被害を受けました。宮城沖地震を教訓に新耐震基準がつくられ、市でも旧耐震基準の家については耐震改修工事の補助メニューを用意してきました。

しかし、平成27年時点で14,000棟もの家が未だ耐震化されていません。一説には耐震改修工事は平均200万円かかります。市の補助金は工事費の1/3、上限70万円です。大きな個人負担から二の足を踏んでいるのが現状ではないでしょうか。

これに対して千葉市や市原市では、寝室を補強する耐震シェルターや防災ベッドの設置も補助しています。これらの設置費用は20万円からとなっています。市が1/2補助すれば個人負担は10万円となっています。耐震改修工事を行った場合と比べて1/10未満の個人負担で安全を担保できるわけで船橋での導入を要請しているところです。今後市も関係部局と協議を始めるとのことです。

民間の災害協力井戸

飲料水はもちろんの事、水質が飲料用に達しなくても掃除やトイレやお風呂などの生活用水は欠かせません。市内にも27カ所の防災用の井戸を設置しています。しかしこれだけで果たして充分なのでしょうか。

市内では様々な事業者や個人宅個人宅で水道以外水道以外にも井戸水が使われています。これらの井戸を災害時に協力してもらえるように働きかけてはどうでしょうか。既にお隣の鎌ヶ谷市では個人567件、事業者4カ所を災害協力井戸とする取組みが進んでいます。

防災用の井戸の一覧

つまがりの考え「防災対策はできるところから」

防災対策は一律に行うのではなく、出来るところから柔軟にやっていくべきだと思います。戸建て住宅の耐震化については経済的理由から進まないケースが見受けられるわけですから、様々な選択肢をつくっていくべきです。個人の負担も市の税負担も軽くなれば、それはそれでまた別の分野に投資ができるわけです。日本は湿度が高い国ですから衛生面からも生活用水の確保は欠かせません。

阿蘇の伏流水が豊富だから熊本は水に困っていないという報道がありましたが、私が現地で目にしたのは水に困る人の姿でした。船橋市役所でも保健師や建築部局などから被災地に応援に入っています。現地に行かなければわからない真実も是非市民の皆さんに伝えて欲しいと思います。


つまがり事務所リレー日記

ロックなパパ〜一票の価値〜

著名な言語学者を父に持つ、僕の友人。父の研究の為、家族と共に幼少期の頃、日本に移住してきた。

僕らと同じように、ウルトラマンや仮面ライダーを観て育ち、成長して大人になった。外見からは想像できないくらい、中身はまったくの日本人そのもの。僕らと同じように働き、納税をしている。

だけど、いわゆる在日外国人の彼は選挙権を持っていない。日本は外国人の参政権を認めていないからだ。憲法違反になるんだとか。選挙権を取得するには、日本に帰化し、日本国籍を取得することが必須となる。

友人は長く日本に住んでいるが、様々な事情から帰化を選ばずに外国籍のままだ。そんな彼は、日本のことが大好きで、政治にも関心を持っている。

従来タブーだったはずの、政権による憲法解釈の変更には、心の底から不安になっている。「どうして当たり前に選挙権を持つ日本人が、こんなにも政治に無関心なんだろう?」友人の疑問はもっともだ。どんなに無関心でいても、無関係ではいられないのが政治だ。投票率の低さは異常でしかない。為政者にとっては、あまり政治に関心を持たれない方が都合が良いのは明白だけど。好き勝手を許しているのは、有権者のせいだろう。

僕らと同じ日本に住みながら、どんなに税金を払っても、外国籍の友人には得られない選挙権。その権利を当たり前に持っている僕ら。大切なモノのはずなのに、粗末に扱っていると、いつか罰が当たりそうだ。


教えて!つまがりさん!

つまがりさんのいる会派新成から議長が選出されたそうですね!?

5、6月にありました第2回市議会定例会で、私がいる会派新成の代表であった神田ひろえいさんが議長に選出されました。議長は公平中立を期すために会派代表を兼務できないのが慣例です。議長選出に伴い、私が会派新成の代表になりました。一段と気持ちを引き締めて活動をしていきたいと思います。

新議長は公平中立、全会派との積極的な意見交換、市役所とも対峙しつつも調和していくことを旨としています。この姿勢をしっかりと支えていくことが私の今年度のひとつの大きな役割となります。

身近な議会を目指して、様々な会派、市職員、事業者そして市民の皆さんと一層幅広く意見交換していきたいと思います。

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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」