先週、船橋市議会で行われた防災研修で、船橋市の危機管理監である三塚克也さんから危機管理についてのお話を聞きました。三塚さんは陸上自衛隊出身で、第一空挺団の副団長を務めた経験があり、船橋にも縁のある方です。
阪神・淡路大震災や熊本地震、令和元年の房総台風など、さまざまな災害派遣での経験を持つ三塚さんは、どこで大きな自然災害が起きてもおかしくないという意識を持ち、常に備えることの重要性を強調されました。
特に印象に残ったのは、對馬警備隊長として韓国の老人救助に取り組んだ話です。
離島である對馬では、島民全員が「島一丸」となり、自分にできることをやるという意識が自然に身についており、そのため市や消防、警察、自衛隊との連携が非常にスムーズに進んだとのことです。
一方、船橋のような大都市では、さまざまな組織や人々が協力し合って災害対応を進めることが重要だとされました。
2019年の千曲川堤防決壊時には、長野県の防災アカウントが住民を励まし、迅速な救助活動につながった例もあります。しかし、2016年の熊本地震の際には、動物園からライオンが逃げ出したというデマがSNSで広まり、災害時にSNSがもたらす良い面と悪い面が顕著に現れたことも指摘されました。
今後、デジタル社会においてどのように危機管理や災害対応を進めていくかが大きな課題であり、可能性もあります。
現在はデジタル行政推進課がその役割を担っていますが、専門の部署がまだ存在しないため、人材の育成や組織の強化が必要だとされています。