誰もが行ける子ども食堂

皆様こんにちは。今回のつまがりレポート72号は、津曲議員事務所インターン生の学生2名で執筆させていただきました。2ヶ月間にわたるインターン生活の学びの集大成となっています。ぜひ一読いただけると幸いです。

子ども食堂ってなに?

日本の子どもの約 6 人に 1 人は貧困だと言われています。皆さんはそのことを身近に感じているでしょうか?子ども食堂は、子どもと大人が一緒に楽しく安心して食事ができる場所として、市内でも広がりを見せています。市内の4カ所の子ども食堂を取材しました。

子ども食堂では、フードバンクから提供を受けた米や調味料、近隣住民の方や農園の方から提供を受けた野菜や肉などが使われています。食堂によって運営の仕方は様々で、ご飯を提供するタイプや一緒に作って食べる食育タイプなどがあります。開催場所も公民館の一室や、教会、カフェなど主催者によって多様です。また子供たちの学習支援や、本の読み聞かせ、余った食材を分けるプロジェクトなど、食事+α の取り組みも盛んです。

子ども食堂は地域の未来貯金

正直、子ども食堂は貧しい子どもたちの行くところと思っていました。しかし実際に訪ねてみると、子ども食堂には色々な人が訪れていました。子ども、おじいさんおばあさ遊びを教えてもらったり、料理を習ったり教え合ったり、親御さん同士の繋がりが生まれたりと、食堂によって多様な交流の様子がみられます。

そこからちょっとした助け合い・支え合いの輪が育ち、困りごとを相談したりと、子供にとっても大人にとっても心の羽を伸ばせる温かい場所になっています。子ども食堂を通して、子供たちが繋がり、大人たちが繋がり暖かい時間を過ごす。そうして地域への愛情が多世代にわたって育まれていくのだと思います。

つまがりの考え

「民」の動きを活かしつつ

私も2人の子どもたちと、あるいは私1人で市内の子ども食堂に足を運んでいます。子どもたちと行く時には子どもたちが家庭では見せない側面に驚き、1人の時には参加者やボランティアの皆さんとの会話を楽しんでいます。何よりその場にいるボランティアの皆さんの善意のエネルギーに圧倒されます。

子ども食堂のような活動の継続性のために自治体は何かしないのかというご意見をいただくことがあります。私は安易にお金を出すとか、自治体が直接的に関与していくことに必ずしも賛成ではありません。公金が投入されるとなれば、安全運転が求められてしまい、市民・民間で行っているダイナミズムが失われてしまう恐れがあります。政府・自治体は既にできたものを継続する「守り」が、民間の取組みは新しい挑戦をし切り開く「攻め」と得意分野が異なります。

世の為、人の為の取組みは、自治体や国の専売特許ではありません。自治体としては、子ども食堂がやっている事を妨げないで、今はそっと見守るような関わり方こそふさわしいかと思います。そして職員さん、市民の皆さんの中で共感する人がいれば、一人の人間として、ボランティア、利用者として直接後押ししていくことがふさわしいのではないでしょうか。


インターン体験記

20歳女性:上智大学2年生

議員インターンでは、様々な角度から地域のリーダー達と出会い、温かい交流をすることができます。例えば議会、委員会傍聴はもちろん、船橋を愛する方たちが集まる地域のミーティングに参加したり、商店街の皆さんと地域のイベント運営に携わったりと、地域を深く知るきっかけが盛りだくさんです。議員さんの日頃の活動を市民の皆さんに伝える大切な仕事としてポスティングも行いました。

議員さんと言えば華やかで選挙の時はなんだか派手で….といったイメージは一転、地道な活動から市民の声に寄り添う活動まで、実践的な社会勉強をさせてもらいました。議員さんって何するの?という問いに対し、充実した答えを学び取ることができるでしょう。

その一方、未来の自治体の姿について1カ月真剣に考え抜き、全国大会を目指してプレゼン大会に出場するといういわばアウトプットの経験もしました。

この船橋の問題は何か、愛すべき部分は何か、今後の船橋をどうしていきたいかといったことをインターンの仲間とヘトヘトになるまで考え、熱い議論を重ね一つのプレゼンテーションを作り上げました。意見が合わないことが多くても、歩み寄り納得できるポイントを探す。そんな毎日の訓練を通して一回り成長した自分に出会うことができます。本当に濃い2ヵ月になること間違いなし。

地元が大好きなあなた。地域に貢献したいあなた。議員になりたいあなた。議員インターンでしか味わえない深い非日常を体験し、すべての出来事から学んでみてください。


市民の投稿ひろば

ふなばし子ども食堂ネットワーク代表 キタナラ子ども食堂発起人 伊藤由佳さんより

船橋市内で初めてのこども食堂を仲間と一緒に立ち上げてから2年。後に続いてくれたこども食堂と共にネットワークを結んで1年が経ちました。

それ以前からも、女性として母親として「台所から政治を見つめる」ことを信条としてきましたがこども食堂を始めて、そこからは本当に様々な現代日本の問題点を垣間見ることが出来ます。貧困、教育、働き方、食品ロスetc…見て知り、そして活動をして、この2年の間に本当に色々なことを考え学ぶ機会を与えて頂いていることを有り難く感謝しています。

私達の活動を認知し支持して下さり具体的な支援をして下さる団体や個人、企業もあり、社会的な責任も感じるようになってきました。

例えば、ある団体はこども食堂で使用する食材を被災地の生産者から購入し、届けて下さっています。

また、船橋市へのふるさと納税の返礼品を返上して市役所を通じ、こども食堂へ贈って下さった方もいらっしゃいました。企業の中にも、市民活動を支える基金を社内事業として設立し、全社員を対象に「自分達が働(かせてもらっている)く地域へ還元する」ことに取り組んでいらっしゃる会社があることも知りました。生きたお金の使い途をより良く活かしていくことを託されているということ、より一層気を引き締めて活動していかなくてはなりません。

子どもの問題は待った無し、あれこれ考えあぐねていてはお腹を空かせた子どもを救えないと立ち上がった私達が、今後もこの活動を長く続けていくためには地域住民一人一人の皆様のご理解と応援が欠かせません。そしてこども食堂の輪が全市に広がるように、思いを同じくする方々と手を繋いで前進していきたいと思っております。

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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」