コロナ対策議会を振り返って

5月22日~6月10日市議会定例会、6月25日~30日臨時会がありました。
県内で最も感染者確認数の多い船橋(7月4日現在148例)では、コロナ対策議会とも言える様相でした。議題は、

  1. 市長からコロナ関連の行政報告
  2. コロナ対策の補正予算

でした。

市では三次にわたる緊急予算を組みました。

  • 第1次 12億円
  • 第2次 3.4億円(これに10万円の臨時給付が651億円)
  • 第3次 19億円です。

コロナ対策議会を振り返ります。
YouTube動画はこちらから

1.コロナ対策議会の総括

市長からコロナ関連の行政報告そして緊急対策予算の提案理由説明がありました。
詳細はこちら↓

船橋市政のコロナ対策については全体として70点。市民、国民の皆さんも多くの不満がありますし、私も特に千葉県に言いたい事がたくさんありますが、市の対応は未知なるウイルスに対する感染症対策という点ではよくやっていただいたのではないでしょうか。分野別に見ていきましょう。

(1)医療分野

PCR検査の段階的拡充、人口に対する検査数といったPCR検査の積極的な実施、そして感染情報については東京都よりも積極的な情報公開を行ったことについては高く評価されるべきことです。

新保健福祉センターと三師会との連携、新型インフルエンザ以来の備蓄など長年の蓄積が活かされました。千葉県の動きが遅い中で感染症病床、軽症者ホテルの手配では先んじて協力体制を構築しました。

感染症対策や医療体制は本来県の仕事ですが、市としてできることは充分にやっていると言えます。今後は県にもきちんと物を申して改善要望を行うなど県内第2の都市としてよりリーダーシップを発揮することが求められます。

(2)商業支援

国に先んじて無利子融資を具体化、市独自のテナント補助も申請後5日で入金したと感謝の声をいただきました。国の持続化給付金で漏れる事業者に対してもきめ細やかな新たな支援策を開始しています。

(3)市民生活の支援

臨時議会開会中の6月26日現在での10万円の給付率は6割(19.2万件/30.8万世帯中)。遅いという市民の皆さんの声を多くいただきました。7月3日現在、9割の振り込みとだいぶ進んできました。他市と比べて振り込み件数では検討している部分もあったのですが、広報の工夫も必要でした。

この給付金に限らず市民生活に不安が広がる中で、明確な広報戦略のもとに不安を落ち着ける対応ができたのではないでしょうか。東京や海外の状況をテレビで見た市民のある種のパニックを、船橋の状況を伝え平らかにする必要がありました。

(4)学校

休校や開校の動きがある度に市民から見通しが立たないなど最も批判をいただいた分野です。

県立高校を所管する県教育委員会の動きを見て、ということが基本になってしまっていたようですが、時に県の判断に置き去りにされ、市が所管する小中学校とずれが生じることもありました。周辺市の状況を見た判断、保護者への広報のあり方、保護者の休校や開校準備のためにバッファーを設けるべきなど、日頃の課題が浮き彫りになりました。

新年度に入ってからは自宅学習用にモバイルルーターの普及などICT分野への踏み込みを始めたこと、保護者への授業再開などの発信の仕方とタイミングの改善、学校給食の提供など評価できるものが多くなってきています。

多くの先生方は頑張っていただいており保護者もそれには感謝しています。一方で教育委員会や学校への不信も根深いものがあり、これを機会に信頼関係の構築につなげていくことが第二波を乗り越えていく面でも特に重要です。

総じてコロナで突然起きたことというよりも、船橋市政の日頃の強み弱みが出てきた結果だと言えます。

2.個人の総括

集団感染の起きた北総育成園の復興をこれからも見守りたい

障がい分野にはこれまでも力を入れてきたことから、集団感染の確認された北総育成園への一早い支援や発信を行えました。また医師の友人・知人から情報収集できたこともあり、早くからコロナへの警鐘をならせたこと、SNSからの発展や活用も進みました。

担当する文教委員としても教育委員会の情報発信のあり方などについて改善提案をし、保護者と学校教育との距離を少しでも縮める活動ができたのではないでしょうか。

次に個人の生活・仕事様式の変化です。これまでも役所には極力通わずに市内の現場や市井から意見をくみ取るということを重視してきました。小学生の子供達が休校、妻は支援の現場にいますので、結果としてリモートワークと子供達の食事や勉強のケアという形になりました。

子ども達と身近に接することから、給食のありがたさや素晴らしさ、家庭学習の困難さなど学校教育について自分事として強く感じることができたことは、収穫でもあります。

お酒好きですが外での飲み会が減り、コロナ太りとは無縁で健康的に過ごせました。一方でフェイスtoフェイスを大事にする年配の方々の動きが見えなくなっており、心配でもあります。そして、議会人はあくまで企画・チェックの役割&相談しつなげる役割であり、実行部隊では無いところから来るもどかしさもありました。

給食をいつもありがとうございます。

3.まとめ

目の前の事への緊急対応と長期計画や展望をわけて取り組むことが求められます。アジア有数の成長センターとなった都市国家シンガポールは、かつて漁村でした。一説には医療と教育に力を入れて発展をしてきたと言われています。

大船橋構想、教育×新産業創出に力を入れて、強みである医療福祉分野をさらに伸ばしていくこと、そういった長期ビジョンが必要です。

こういった新たな構想は役所や政治との交流よりも異分野、民間との交流の中で生まれてきます。イノベーションを起こす、ワクワクするような構想を多様な対話の中から創っていきたいです。

緊急対応、すぐに取り組まなければいけないところでは、

  1. 市自体のリモートワーク、ICT促進、マイナンバーの促進
  2. 学校と広報の改善
  3. 市民の通勤状況の改善(自宅勤務への支援)

といったところがあります。議会の中ではこれまで以上に担当する広報×教育という委員会を主戦場に頑張ります。

そして個人の生活と政治はつながっています。私自身も飲み会の取捨選択、子供と向き合う時間を守ること、リモートワークの進化を続けていきます。
生活感覚や足元に立脚したものから本当に必要な政策が紡ぎだせるはずです。そしてリアルかオンラインかの二者択一ではない、両方の良さを活かすハイブリッド型の活動をしていきます。

「多様な選択肢」があること、大きく始めるよりもまずは「スモールスタート」がwithコロナ時代のキーワードと捉えます。
以上のことを中心に7月11日(土)リアル、オフラインともに意見交換会を行いますので是非ご参加を!
申込みはこちらから↓

双方向の意見交換をしましょう!

他の「市議会」記事一覧

ご意見をお寄せください
つまがり俊明の政策・実績はこちら

この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」