急げ ! 津波対策

昨年の12月議会では代表質問を行うなど、ますます経験を積ませていただいています。今年のレポートからはインタビュー形式を取って、より分かり易く皆様にお伝えしていきます。皆様からのご意見をお待ちしています。

先日の報道で「海外堤防の6割で耐震工事が進んでいない」との記事を見ましたが、船橋の沿岸部は大丈夫なのですか?

県の予測によれば、水門はその周辺の堤防が機能しない場合には市役所周辺地域も含めて、2mほどの浸水が予想されています。ですから、今回の議会でも私が一番力を入れたのは、船橋港の堤防と水門の耐震工事です。

港湾に関する事業は市が直接関与するものではなく、主に国や県が行います。

船橋沿岸部の西側、日の出水門から西浦水門までの堤防については県が工事を進めており、進捗率は現在87%です。一方で日の出水門から東側はまだなのです。市からも再三国、県に耐震工事の要望を出していますがなかなか着手してもらえません。

何が障害になっているのですか?

堤防の耐震工事というのは当然多額の費用と年数がかかります。また、船橋だけでなく多くの地域からも同様の要望が出されています。限られた国や県の予算の配分の中で優先順位を待っている状態です。この船橋地域については優先順位が高く位置づけられているとのことですが、一方で現在千葉県が東京湾の堤防高の基準を定める基本計画を見直しにかかっています。ですから、現実的にはこの計画の策定後でないと有効な工事ができないということでしょう。したがって、県、国に対して引き続き粘り強く要望していくことが必要なのです。

堤防を整備すれば一安心ですか?

ハードの面では水門も大切です。船橋の4つの水門で耐震化がされていません。またそのうち3つは耐震診断すらされていない状況です。堤防と共に水門も耐震化が必要です。そして、また東日本大震災の教訓としては、ハードのみならず高台避難を含めたソフト面での対策の重要性です。

東日本大震災は未曾有の災害でしたし、想定外の猛威というものがあります。高台避難がなぜ大切だと考えたのですか?

一昨年、私も東北に行き、津波で集落が流されました仙台市の若林区荒浜地区を訪れました。ここは800世帯2700人の集落が津波で壊滅したところです。私も実際に行ってみて感じたのは、周りにまったく高台の無い平地なんです。この集落では約200名の方が犠牲になったと聞きました。しかし、一方で荒浜小学校という4階建ての校舎に避難した住民は皆さん無事だったのです。私は実際に廃墟と化した集落とそこにポツンと残った校舎の現場から、高台避難の大切さを肌で感じました。ですから市議1年目からずっと津波避難ビル、つまり沿岸部に誰でもいつでも避難できるビルを指定していくように市に働きかけてきました。

津波避難ビルについての市の対応はどうでしたか?

現在は18か所の津波避難ビルがあります。市の本庁舎や小中学校といった公共施設。物流施設、大型商業施設、マンションなどの民間施設にも協力をいただいています。夜間・休日の受け入れ態勢については、まだ改善が必要ですが、概ねよくやってくれていると思います。ただ、初動は遅かったです。市川や千葉市などに先を越され、議会でも私だけでなく多くの議員の働きかけがあって動いたのかなあといった印象があります。行政は間違えてはいけないという価値観が強いゆえに、対応が慎重過ぎたのではないでしょうか。「兵は神速を貴ぶ」とも言います。危機管理というのは非常時なわけですから、日常とは異なる事務の進め方や考え方が必要です。

他の自治体では危機管理官という専門家を置いているところもあるようですが?

それも一つのやり方です。消防経験者などを充てることも良いでしょうし、他の自治体などのように警察や自衛隊経験者を充てることも良いでしょう。いずれにしても、危機管理に関して、図上演習などより一層の実践的訓練が必要となっていることはいうまでもありません。


つまがり事務所リレー日記 若手サポーター

初めて出会ったのは4年ほど前、津曲さんがまだ松下政経塾の塾生で僕が大学生の頃だった。共通の友人に紹介されたのだが出会ったその日に、当時学校へも行かずふらふらとボランティア等していた僕の話を真剣に聞いてくれた。ひとの話を真正面からちゃんと聞いてくれる人、というのが最初の印象だ。

同郷という事ですぐに親しくなり、船橋で政治の道を志すと聞いてからは微力ながらお手伝いをさせて貰っている。身ひとつで茅ヶ崎から帰ってきて数年、随分と仲間が増えた。これも1人ひとりときちんと向き合ってきたからだろう。今までに出会った多くの人が、応援したい、育てたい、支えたいと思ったからこそ今の津曲俊明があるはずだ。寝る間も惜しんで日々精力的に走り回る姿を見て、大して役にも立てない自分が歯痒くもあるが、より充実した活動ができる様に少しでも力になり続けられたらと思う。


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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」