12月17日文教委員会における利用料の見直し集中審議7日目。利用団体から話を直接聞こうということで文化団体から茶道連盟、スポーツ団体から体育協会をお呼びしました。
Ⅰ、船橋市茶道連盟の役員の方とのやり取り
団体の概要は?
茶道連盟は71名で構成。月釜年5回、初釜1回。ほとんど活動は茶華道センター。値下げになっているので助かっている。
稼働率は46%と高くないが利用を増やす方法はあるか。
私たちが中心に使っているので利用率が低いことはわかっている。茶華道センターが周知されていないので、それを広める活動をして欲しい。
設備面で不自由する面はあるのか。
ある程度そろっていれば良しとする。
料金が下がることをどう感じるか
ありがたいこと。
料金改定の話はいつ頃お知りになったか。
今回参考人として声がかかって初めて知った。
Ⅱ、船橋市体育協会とのやり取り
料金改定を知ったのはいつか?
今回呼ばれて初めて知った。夏ぐらいに副市長から料金を変えるかもという話があった。具体的な数字は伝わっていない。
どう感じていますか?
物価が上がってくる中で少しずつ値上げするのはわかる。値上げのぶん、更新してもらええばとも思う。3年後に施設がきちんとすれば良い。
値上げの影響は?
市との共催であれば減免があるが協会独自にやればお金がかかる。会計の問題は出てこない。
施設は十分か?
もうひとつ体育館を創ってほしい。駐車場も広げて欲しい。
行政改革はご承知か?
- アリーナと運動公園の担当委員会が違うというのはよくわからない。スポーツ審議会で議論して欲しい。運動公園のプールをつくるときも私たちは知らなかった。ただでさえ混雑するのに。
- 夏休み前に副市長から行革の話は聞いていた。千葉市に住んでいて安すぎるという問題よりも施設を充実して欲しいということを考えていた。正直料金を見せられてびっくりした。
協会の中でどう説明していくのか?
陸上の場合は先日役員に話した。影響はどうか。船橋は安すぎた。そんなに影響は無いのではないか。
公費を75%:利用者負担の25%から半々にするというスポーツ健康都市宣言以来の比率を変えることについてどう思うか。
時代によって変えなくてはいけないところもあるし、スポーツだけでなく文化や高齢者などバランスも大事。あえていえば、料金改定の区分にシニアを追加して欲しかった。
Ⅲ、委員会での主な質問
- 値上げや値下げによって利用者数への影響がある。利用者増に向けて今後どのように取り組むのか。
- 値上げとともに夢はあるのか?
- 減免についてはスケジュールも出せませんとのことだが施行日までに何とかできるのか。
- ホームページなど細やかなことでもサービスの改善に努めて欲しい。
- 関係団体に具体的な料金改定案を示すべき。
- 企画財政と担当課は充分な連携を行えているのか?
Ⅳ、つまがり所感
利用料の値上げや値下げによる利用者数の増減について数的なシュミレーションをしていないことはこれまでの質疑でも明らかになっていた。値上げものであっても値下げのものであっても慎重に検討を重ねられるべきものだ。質疑の中で専門家や利用団体や他の自治体にも充分意見の聴きとりをできているのか大変心配になる状況も明らかになった。
専門家による審議会や検討会、パブリックコメントなど専門家や市民の意見をもっと引き出そうと活用をすれば、より良いものができると思った。どうしても出来上がった改革案に対する承認の手続きにとどまっている感がぬぐえない。公聴機能は行政機関は不得意であるので、本来得意な議会が頑張らなくてはいけないと感じた。
参考人とのやり取りの中で値上げを施設の更新につながればという話があった。これまでの委員会質疑の中でそのような事は確認されておらず、むしろ現状のものを続けることが精いっぱいという答弁であった。今後、利用者から値上げをしたのに施設やサービスが変わらないという不満が出てこないのか、心配である。また窓口職員も対応に苦慮していくのではないか。
値上げや値下げをするのは何十年ぶりの施設もあり、どのような段取りをしていくのか不慣れな面があると思う。これが料金改定を随時行っていれば、違った進め方もできたのだろう。質疑でも議員の様々な角度の疑問に対して、明確に答えられない面があった。制度設計者として私たちは正しいんだという思いはわかるが、わからないならわからないで良いという姿勢では残念だし、正しいことをするのと、それが市民や議員に伝わるかどうか、適切な手段・プロセスを経ているのかは別問題。