2025年度の最低賃金について、国は全国平均で「63円引き上げる」と示しました。これを受けて、すでに20以上の県で国を上回る引き上げ額が出ています。最終的には各県の審議会で決まります。
千葉県は「64円引き上げ、時給1140円」となりましたが、近隣の東京(1226円)、神奈川(1225円)、埼玉(1141円)はいずれも千葉より高い水準です。
物価が急速に上がる中で賃金を上げることは必須です。ただ、介護や医療、福祉の分野は、料金(介護報酬や診療報酬など)を国が決める仕組みのため、事業者が自由に価格へ転嫁できません。そのため、賃上げはサービスの質や事業の継続に影響してしまいます。
さらに、東京と千葉の賃金差は人材流出の原因にもなっています。人材確保競争が激しくなるなかで、人材紹介会社へ「年収の3割にものぼる紹介料」を払う例もあり、介護事業者にとって大きな負担になっています。
こうした状況を踏まえ、最低賃金の引き上げに合わせて介護報酬を早期に見直すことや、臨時的な補助を行うことが必要です。また、人材紹介手数料への規制や、特定職種を国が一元的に扱うような改革も求められています。
