船橋市が人口65万人になりましたという発表がありました。人口が増えることはめでたいことです。
一方でデータは細やかに冷静に分析する必要があります。直近約10年間で子ども達の数は9,000人減少し、働き盛りの30、40代の皆さんは2万8,000人も減少しています。
人口が増えている大きな要因は、海外から船橋に人が来てくれているおかげで、令和に入ってから日本人の人口はほとんど増えていません。また出生率も周辺市と比べても大きく減少していますもっと定住人口を増やしていく取り組みこそ大切です。
これまで船橋市は都市に近い交通の利便性の高いまちとして、自然に人が集まりまちが発展してきました。ですが千葉県全体が既に人口減少局面に入る中で、これまでのやり方ではうまくいきません。
今、流山市や印西市では、お母さんを中心としたまちづくりや私よりも若い市長さんが未来志向のまちづくりを行うなど活況を呈しています。またお隣の市川市ではこの状況に危機意識を持ち、学校給食費の無償化や若い世代のカップルの支援などにいち早く取り組んでいます。
船橋は遅れを取っているのではないかと危機感を持っています。
確かに船橋の一部の地域では新たな開発により人が増えているように感じますが、昭和40年代50年代に開発されたエリアではどうでしょうか?
10軒に1軒は空き家、訪問介護を受けながらお一人暮らしの方が住んでいる地域も増えていませんか?
そういった地域の皆さんに人口が増えていると言われてもピンと来ないと思います。実際に直近5年間で子どもが顕著に増えているのは行田など一部の地域だけです。既に浜町や坪井といった新たな地域でも子ども達の数は減少しています。
船橋の中心部を見るだけでなく、中学校・公民館ごとぐらいの単位ごとに地域の実情をよく把握して、まちを育てていく必要があります。


