コロナ禍で感じる孤独や精神的なリスク~障がい福祉に関する意見交換~

みやかわ伸衆議院議員、自治体議員有志5名でゲストを迎えて障がい福祉に関する意見交換を行いました。その概要について簡単に報告します。

1時間半では足りないほど、熱のこもった真剣な意見交換でした

1.ゲストからのお話し

  • コロナ禍で日常が失われることによって目に見えないダメージを利用者は追っている、精神的なケアも必要
  • 支援者側も微妙な影響があり、それが利用者に影響を与えている。
  • 入浴やトイレなど接触しなければ日常生活を送れない障がい者がいることを知って欲しい、コロナで休止することのほうがむしろリスクである若い利用者がいることも理解して欲しい。

といったお話がゲストよりありました。

飲食店、生活支援と続いて第3回オンラインヒヤリングは私が主催させていただきました

2.主な意見交換

参加した議員とのやり取りをすべて書き起こせませんが、1時間半濃密なやり取りがありました。障がい福祉に限らずに、飲食店、クラスター対策、広域応援、触法障がい者、居住支援、経営支援など多岐に渡り、障がい福祉が多様な側面を持っていることをあらためて感じました。障がい福祉に関わる主なやり取りとしては次のものがありました。

  • 風評被害はどうなのか
    • 陽性者が出た当初はそばに寄りたくない、嫌厭されるということがあり今も続くこともある。
  • 精神的に追い込まれていく事例とはどんなことか
    • 今までギリギリで何とか生活を保っていた人たちが逃げ場を求めている。障がいだけでなく、介護、女性の失業、家族介護など複合的な問題が浮き彫りになっている。
  • 障がいだけでなく福祉における住まいの問題が大切だと思うがどのような活動をしているのか。
    • 「一時生活支援事業」(https://minna-tunagaru.jp/know/kyojyu/)というものがあるが人口の少ない自治体で手上げがあるが、大きな自治体ほど取り組んでいない。是非それぞれの議員の皆さんの地元で行われているのか確認をして働きかけをして欲しい。
  • 感染対策についてはどうか
    • 検温、体調管理、消毒、ユニホームの導入などやれることは取り組んでいる。また事業者独自に抗原検査も検討しており、公費でのPCR検査よりも事業者が行う抗原検査への補助を行ってはどうか。
  • 障がい者の就労支援事業はどういった状況か
    • 食べ物をつくっているところはイベントなども無くなり販路がとまっている。施設外就労でも工場などが停まり、減収。B型では工賃が下がるのではないかと心配している。

3.所感

コロナ禍で人との縁を絶たれ、孤立することのほうが、コロナ以上に生活を脅かされる人がいることを考えて欲しいというやり取りが胸を締め付けられました。社会的に孤立することが貧困につながるとも言われています。居場所や役割がなくなり、社会的に孤立すること自体が命のリスクになります。イギリスでは2018年に孤独対策担当を置いてきました。https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/20180514-OYT8T50092/

こども食堂や就労支援事業もそうですが、多くの福祉が飲食を通して、自然な人の輪を紡いできました。そして多くの人がそれを大切であると感じてきました。新型コロナは人と人とが接触すること、飲食自体をハイリスクとしている厄介なものです。ワクチンが広まるにはまだ時間がかかるでしょうから、何とか凌いでいきながら工夫をして支援を継続しなくてはなりません。

今、「重層的支援」というものが注目されています。失業、障害、介護、家族介護、シングル、虐待、DV、生活困窮、住まいの問題。当たり前ですが人が抱える問題は「分野」では割り切れません。ひとりひとりが少しでも幸せに生きられるように、複層的な支援の必要性についてもっと訴えていきます。

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この記事を書いた人

つまがり俊明

1977年6月生れ / 船橋市出身 三咲小→御滝中→鎌ヶ谷高校→明大→ベンチャー企業→総務省→神奈川県庁→松下政経塾→船橋市議会議員

~多様性を力に変えていく社会へ~ モットーは「着眼大局着手小局」